ディープラーニングを用いたCGの写実度の定量評価手法

CG研究において,「3DCGによる写実的表現の追求」が盛んにおこなわれている.しかし,CG画像の写実度を定量的に測る方法は確立されていない.本研究では,ディープラーニングによって写真とCGの識別モデルを構築し,識別モデルに基づいて写実度評価モデルを構築する.主観評価実験により,人間のCGに対する写実度評価の特性として「目標材質依存性」と「目標材質の未指定に伴う目標材質の任意化」を発見した.発見した人間のCGに対する写実度評価の特性を考慮し,二つの独立な類似空間への写像関数と条件の異なる距離関数によって計算されるCGの写像後の類似空間内での現実群に対する距離を非写実度評価値とする写実度の定量評価手法を提案する.
2019年度修士論文 (佐藤正章)

発話音声の特徴量操作による聞き取りやすさ向上手法

本研究では,会話によるコミュニケーションをより円滑にすることを目指し,発話音声の特徴量を変化させる信号処理を行うことで音声そのものの聞き取りやすさを向上させる手法を提案する.人の主観評価によって音声に聞き取りやすさの評価値を付加するとともに音響特徴量の抽出を行い,抽出された音響特徴量と聞き取りやすさの間の関係を調査する.聞き取りやすさに関係が深い音響特徴量を変化させる信号処理を施すことで聞き取りやすさの向上を図る.
2019年度修士論文 (佐賀圭真)