GANによる光学的整合性が保たれたAR画像の生成

AR(拡張現実)においてバーチャル物体を写実的に表現するには光学的整合性問題を解決する必要がある.光学的整合性とは,現実環境の光源情報を考慮してバーチャル物体をレンダリングすることで,バーチャル物体の陰影などの表現を違和感なく提示することである.光学的整合性を保つために,現実環境に立体物を使用する手法が存在するが,ARのユーザにとっては不便であり,また制限も多い.本研究では,GAN(Generative Adversarial Network)を用いた画像生成手法により,光学的整合性が考慮されていない任意のARシステムの出力画像を,光学的整合性が保たれたAR画像に変換する.
2019年度卒業研究〜継続中 (池谷駿弥)

西陣爪掻本綴織のCGによる再現

京都の伝統工芸品である西陣爪掻本綴織は日本美術織物の最高峰と呼ばれている.本研究では,一般の人が本物に触れられる機会が少ない西陣爪掻本綴織をCGで再現することで,手元に実物がなくても爪掻本綴織の良さを伝えることを目指し,デザインされた爪掻本綴織を作るのに必要な糸の色や量,織り方,糸の色の光の当たり方による見えの変化を推定可能な西陣織シミュレータの作成を行う.糸レベルから反射特性の計測を行い,爪掻本綴織の色や構造をCGで再現することを目的とする.
2018年度卒業研究〜継続中 (坂田那瑠実)

姿勢推定に基づくボルダリング登攀支援システム

本研究ではボルダリング登攀技術の習得を支援するために,手の位置から足をかける最適なホールドを選出し,登攀者に提示するシステムを構築する.システムは,ホールド抽出部と,足ホールド指示部から構成される.ホールド抽出部でボルダリング壁面画像から画像処理によりホールドを抽出する.足ホールド指示部では,最も付加のかからない姿勢を人体の関節トルクの合計が最小である状態として,指定された手の位置に基づき,足をかける最適なホールドを逆運動学,静力学計算,最適化によって選び出し登攀者に提示する.
2015年度卒業研究(豊本敬四郎)
2016年電子情報通信学会全国大会