パラメトリックスピーカを用いた音の鳴る砂場の構築

本研究では,砂で製作した造形物に対して鋭い指向性と反射特性を持つパラメトリックスピーカを用いて適当な聴覚情報を与えることで,造形物に対して現実感を認知させるシステムを製作する.パラメトリックスピーカを離れた位置に設置し音波を発信することで,物理的なスピーカーを用いずに,反射音を利用した音像を物体に生成し,あたかも物体が音を発しているように感じさせることができる.砂場全体を上方からRGB-Dカメラを用いて砂面を計測し,形状を推定する.さらに計測結果より,造形物の有無を判定する.次に砂場に対してそれぞれ水平方向と垂直方向に回転する2つのサーボモータにパラメトリックスピーカを取り付け,砂場上の造形物へ向ける.適切な音をパラメトリックスピーカで出力することで,音波が造形物を反射し,体験者にあたかも造形物から音が鳴っているように感じさせる.
2019年度卒業研究 (太田圭祐)

心身状態を反映する自動調香アロマディフューザーの構築

本研究では,ユーザの心身状態に適したアロマの香りを,ユーザの帰宅時間に合わせて,自動的に提示するシステムを構築する.帰宅時の心身状態は,Web上でのスケジュール管理アプリケーションに入力されたユーザの予定内容から推定する.心身状態は多面的感情状態尺度で表現し,時間経過による変化を反映する推定モデルを提案する.心身状態と香りを対応付け,PCから制御可能なアロマディフューザーにより,自動的な嗅覚提示を実現する.
2015年度卒業研究(吉川楽)
2016年電子情報通信学会全国大会