視野外VR空間操作による認知症疑似体験システム

認知症患者は,認知症がもたらす記憶障害によって,認識している環境と実環境との間に差異が生じている状態で日常生活を送っている.本研究では,認知症患者への理解を深めるために,記憶障害を持つ認知症患者の生活の一部を疑似体験できるVRシステムを構築する.提案システムでは,体験者が提示された一連のタスクを実行する間に,体験者に気付かれないように周囲の VR環境を恣意的に操作することで,記憶障害による認識と実際の相違を表現する.インスタントコーヒーを入れるという一連のタスクを実施し,その間に認知症の記憶障害によって引き起こされる現象を体験できるシステムを実装した.実装したシステムが認知症に対する理解促進するかについて評価実験を行ったところ,効果が確認できた.
2019年度修士論文 (上田悠人)